辻 千絵 公式ブログ「ポコ・ア・ポコ」


☆「Pianoscapes 〜ピアニスト 辻 千絵の音楽風景〜」 放送中
毎週金曜日 9:50〜10:00はラジオかパソコンの前でお楽しみください。
大前光弘の「朝の情報番組 モーニングサンドウィッチ」の1コーナーとして辻千絵の演奏が聞けます。
 ラジオが遠い方はインターネットを利用して視聴できます。

詳しくはサイマルラジオ
またはリッスンラジオで。


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2009年11月12日木曜日

文化の発信場所

今まで様々なホールで演奏させて頂きました。
主に地方です。

これがまた丁度よい広さだったりして、札幌にこんなホールがあれば…と思ってしまうことも度々でした。


しかし、スタインウェイが置いてあるのに、普段はほとんど使われていない会場もありました。

立派な楽器や綺麗な建物だけあっても、使っていない(使えていない)なら文化施設とは残念ながら呼べないと思います。

PMFなどの国際的音楽祭が開催されていても、北海道隅々にクラシック音楽が浸透しているとはまだまだ言い難いです。

草の根運動方式で音楽の楽しさ素晴らしさをお伝えするべく、札幌で100人から150人位のお客様に身近に聴いていただくようなコンサートを企画した場合、実は音楽専門ホールで適した広さ(客席数)のものはありません。


そこで、グランドピアノの置いてある時計台の2階(150席)や渡辺淳一文学館講義室(80〜100)など、本来の用途とは違う会場が今ではすっかりコンサート会場として定着。
年間を通して使用予約がなかなか取れない、というのが現状です。

地方でも新十津川町ゆめりあホールのスタインウェイ、奈井江町コンチェルトホールのベーゼンドルファーなど、名器を備えている小ホールがあるのに、どうして札幌には使いやすい小ホールがないのでしょうか?


今はなき札幌市中央区にあったパームホール(約100席)を懐かしむ声が未だに聞こえます。

多目的ホールは何箇所かありますが、何にでも使えるように作られたホールはやはり音響に難ありです。

札幌中心部に音楽に特化した小ホールがあれば、サロンコンサート、リサイタル、ピアノやバイオリンの発表会など申し込みが殺到すると思います。


しかし景気が冷え込んでいる今、新しいホールを作る可能性は殆どないでしょう。

そこで、美術館やギャラリー、ロビー、エントランスなどに楽器を置いてコンサートに使えるようにすることを提案します。

美術館やギャラリーは沢山の方に作品を見て頂けますし、演奏者も美術作品からインスピレーションを受けてよい演奏につながります。
作品とのコラボレーションなど実現すれば、それぞれのお客様に知って頂くチャンスになります。

会社のロビーやエントランスは平日は無理ですが、土日会社がお休みの日を限定して解放するのはいかがでしょうか?
昼休みコンサートなどもいいですね。
午後からリフレッシュして仕事に取り掛かれるかも知れません。

ここでお願いしたいのは、楽器店さんにです。

このプランはピアノが無いと始まりません。
ですが、今やグランドピアノは中古もなかなか出ない時代。新品は値上がりし、益々手が出ない。

そこで、レンタル。
どんな反響があるか試してみたい場合など大変便利ですね。
会場提供側は月々のレンタル料金を利用者からのピアノ使用料で賄えるはず。

ただし稼働率が悪いと持ち出しになるので、やはり交通の便がよい会社、ということになりますか。

コンサートは夜開催が多いですから、帰りのことを考えると公共交通機関から徒歩10分以内が有り難いですね。


子供からお年寄りまで沢山の人が訪れて、音楽文化を発信する職場、素敵じゃないですか?


ホールが無い無いと歎いてばかりいないで、今あるものを利用して活かす。

こんな時代だからこそ音楽を。


お互いにメリットのある方法がきっとあると思って妄想しているのですが、


はかない夢でしょうか…

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